若き頃の心

注射時に聞かれる事 血が止まりにくいか ただ外圧がかかると みるみる内出血する 痣が今日の動を表す 痣だらの日焼け顔で 様相は全く変わるが 心は若き頃そのまま 柿の木の下で雲流を 眺めて春風を楽しむ 気温が一気に上昇し 蕗の薹が頭を擡げる 帰り道にホトケノザ 運搬機の音は春の音 寝入るまで聞こえる しゅんの写真集しゅんの詩と写真 全体像 にほ…

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寛 解

喧騒から遠ざかる 山桜の畑にいます 花椰菜の苗植えは とても楽しいです 実はとても大切な 秘みつがあります 丁寧に植える程に 聞こえます 声が 沢山お話をします あっ という間に 日が暮れて夕日に 包まれ寛解します ※ 治療経過 長年服用のスプリセル 副作用で胸水が溜まる 一時、投薬を停止する 三ヶ月後症状悪化する 薬替えボシュリフにて 分子標的治療を進め…

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無忖度

いつの間に身に着いた ついつい出る嫌な口癖 めんどうくせえぇぇと 何かある度に口にした 働きざかりによく出た 人生後半まで続く口癖 年老いて不治の血癌が 吾身に馴染んできた頃 めんどうくせえぇぇの 口癖はどこかへ忘れた 何のしがらみをもなく 何の忖度もしなくなり 静かに黙々と畑を耕す 青空の雲に身を任せる ようやく気温が下がり 秋冬の野菜の種を蒔く しゅん…

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