独居詩

人生の終焉期に思う事 あることをしたいとか あそこへ行きたいとか あの人に会いたいとか 恐らくそう考えるのは動植物の中でヒトのみ他物は只管と風を受け風も只管と流れている 人が何かを思うほどに 何かは人など思わない 全て人の思い上がりで 人の幻覚と幻聴である たとえヒトといえども 全て万象森羅に溶ける 我死すとも相変わらず 陽が昇りまた陽が沈む しゅんの写真集しゅ…

続きを読む

金流川

こんな暑い日は子どもの頃にもあった あの頃の私たちは麦わら帽子を被って ランニングシャツと半ズボン、短靴姿 釣竿を肩に右手にバケツを持っている 日焼けの顔たちの話題は魚釣りである 金流川にはオイカワ、クチボソが泳ぐ 金流川が今でも心の奥を鮮明に流れる 白黒なれども何一つ無駄のない夏休み これまでの人生いろんなことがあった 10代の頃の劇は途中で観客が退席した 今なら最後ま…

続きを読む