揺  蕩

目覚めると揺れていた 曲の流れに揺れている アナウンスが流れだし 次の停車はみどり台駅 今どこにいるのだろう 暗と明の狭間で揺れて 覚めると20代にいる campusに向かうのか 夢だと思うが気になる 気になるのはもう一つ 朝のキャベツの苗植え 夢現の狭間で揺蕩うと 寝ても覚めても真直に 活きて充実しているが どっちつかず揺蕩うと諸行無常にて空なるが

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只酔う人間

つい思ってしまう癖 うまく育たなかった なぜ発芽しなかった なぜ葉が黄になつた 次から次へと疑問が 湧き科学をしたがる なんとも浅ましい事 どんなに科学しても 自然の働きに叶わず 山水にある動植物は 山や海や空に時あり 身も心も委ねている 山や海や空に時ありとは 山や海や空の変化で時を 所謂 動き時を知ること 人間は何でも科学し 自然を方程式化して 不具合は…

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盂蘭盆の声

2022年8月12日朝 北ニケンカヤソショウガ アレバ ツマラナイカラ ヤメロトイヒ・・・・・ 盆かざりを作っていたら 賢治の声が聞こえてくる どちらかへの後方支援は 苦しみ悲しみと憎しみを 増やすだけで賢治の言う つまらないものになろう迎盆の空はB29の飛ぶ 空に重なりあの悲しみは 二度と繰り返しはならん 争えば憎を生み悲に至る 賢治の声をもう一つ聞く ヒドリノ…

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山水の声と姿

人里離れた山奥の 青い空に近い処の 涼風の流れる畑に 鍬を持つ農夫侍り 農夫の座右の銘は 毀誉褒貶は空なり心は水の如く清し ・群れず ・媚びず ・靡かず もう一つは不染汚 ・持たず(無所得) ・求めず(無所求) ・悟らず(無所悟) 山水に溶ける農夫 土と光と風に語り 囁き声と姿を待つ 不染汚へと至れば 囁く声と映える姿漸次に現れてくる ☆ 不染汚(Fuz…

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不染汚の夏

山を登り切ると牧草地が見える 私たちの畑と果樹園から見える 静かに時間がゆったりと流れる 牧草の土は光と風を迎えている 入道雲が現れ驟雨も連れてくる 微妙なバランスに乗っていけば 暫し木陰でのコーヒータイムは 不染汚のクライマックスになる アイスミニトマトとアイス胡瓜 私の熱い身体を蘇生してくれる 身体中から染汚が流れ出ている ウッコの声が山裾から聞こえる はやく降り…

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