描く農夫 2022年06月26日 農夫 描く 野菜の成長を眺めていると 時を遅らせることができる 畑に向かい描き続ける農夫 悠々湧き生まれる 夏の雲 磯かおる潮さわぐ 夏の風 蒼翠を照らしむる 夏の光 またもや戻ってきた暑い夏 またもや血が動きはじめる あの空を越えて海を越えて それから あの山も越えて 注ぐ光から色をとり寄せる 園芸は絵描きに似て楽しい ゆっくりと深呼吸をしてみる う~む・・じつにほろあまい …続きを読む
詩 鏡 2022年06月21日 詩鏡 森羅万象 さよならをするために 「さよならをするために」 この歌はなかなか奥が深い この歌詩が鏡とするならば 若い私は鏡に映らなかった もし 私の姿が 曇りなく 鏡に 映るその朝には 降っている雨も 吹いている風も 鳴いている雛も 庭さきの草花も 流れ散る白雲も 寄せて引く波も 輝き溢れる光も 宇宙の森羅万象 みんな君であり はなしかけると こたえてくれる☆ 年を重ねると見えぬ物が 見…続きを読む
雨の菜園 2022年06月17日 晴耕雨歩 長靴 菜園 雨 合羽ズボン 合羽 楽しいことの一つ菜園に雨が降ること 雨の中にいる私がこの上もなく好きだ 合羽ズボンは長靴の外に出すのがいい 合羽ズボンに長靴が抱かれるのがいい 合羽ズボンの長靴姿がたまらなくいい 合羽ズボンの長靴姿で菜園巡りがいい 合羽ズボンがいつも長靴を抱いている 履くときにはゆっくりと足を入れいく 腰の部分まで合羽ズボンを引き上げる スタートが実に簡単ですぐ畑に行ける 雨の中で生活し…続きを読む
面 影 2022年06月11日 光る二人 面影 遠日 養老川 養老渓谷 今、養老渓谷を歩く 山々の端をかすめて 風と共に舞いながら 養老川に降りてきた 新緑の紅葉を眺める 川底をすべる紅葉は 去る秋に舞い降りて 時を経て流れている 声かけて爪先止まり 振り向けば頬染めて 戸惑い恥じらう紅葉 遠日の面影に重なる 光輝く水面に映える 愛おしく寄添う二人 行く人も 来る人も 未来永劫微笑み祈る 続きを読む
微 酔 2022年06月05日 南無釈迦牟尼仏 古都鎌倉 煩悩 古都 鎌倉 滑川 久しぶりに古都鎌倉を歩く コロナ禍が 漸う静まるか 行く人も来る人も皆微笑む 腹も空いたし喉も渇いたし うなぎ屋の前で足が止まる 煙美に誘われ暖簾をくぐる まずは熱燗を一気に飲乾す 禍の淀む気持ちが流れゆく 空きっ腹に流れ染みわたり 今 吾はどこにいるのかと 軽い目眩の中で問いかけて 見下ろすと足が消えかかる あらら あらら 左前かと 我が身を見れば 尋常なり 鰻…続きを読む
奇 跡 2022年06月01日 土 光 奇跡 梅雨 喜び 風 土のぬくもりは母なる優しさ 七色の光は父なるたくましさ 夏空にささやく風は優しさと たくましさを畑に連れてくる ナスの葉に ダイズの葉にジャガイモの葉に トウモロコシの葉に 梅雨の潤いは山から谷に下り 平野に出て緩やかなる大地で 優しさとたくましさに出会う ナスの根に ダイズの根に ジャガイモの根に トウモロコシの根に 今日も私は それらの奇…続きを読む